クラインガルテン(KleinGarten)とは、ドイツ語で『小さな庭』 という意味をもっています。 もともとはドイツにおいて1814年に最初のクラインガルテン協会がカペルンで発足し1864年にライプツィヒで シュレーバーガルテン協会(クラインガルテン協会)が作られ、 ドイツ各地に広まりました。 その原点は産業革命の中で農民たちの中層アパートでの半強制的な工場労働者への暮らしなどで 治安は悪化し社会は疲弊していきました。 中興の祖たるシュレーバー医学博士は子供たちが健康で安全に遊べる場所『小さな庭』 作りから生活のためと同時に安全な食物のための家庭農園を家族の絆の原点としての自然ふれあい運動、 市民農園運動を展開していきました。その後、工場の乱立での立退きや環境の悪化した工場地帯から離れ、 ラウベという簡易宿泊施設を持った滞在型自然ふれあい運動、市民農園運動に発展していきました。 その後、普仏戦争(独プロイセン王国とフランス)(1870~1871)や第1次世界大戦(1914~1917)には食料自給政策に利用されたりもしまし たが戦後は独ワイマール共和国により政策として認められ1919年に クラインガルテン法が成立し利用市民の保護と長期契約を保証するようになりました。 第2次世界大戦になっても食料自給政策に多く影響されつつも多くの クラインガルテンが市町村有のもと永久緑地になりました。 第2次世界大戦後ドイツは1949年にドイツは東西に分裂させられ東ドイツでは世帯の60%以上がクラインガルテンを所有し、その農産物は都市生活に必需 のものとなりました。 西ドイツでは高度経済成長に伴う都市生活の変化より一時減少しましたが クラインガルテン市民運動としての活性化により復活していきました。 1990年の東西統一により クラインガルテンは110万区画以上になりました。これがクラインガルテン運動とその歴史です。 1970年代に始まったグリーンツーリズム(「緑豊かな農山漁村地域において,その 自然,文化,人々との交流を楽しむ滞在型の余 暇活動」)や エコツーリズム(日本では2007年「自然環境の保全」「観光振興」「地域振興」「環境教育の場としての活用」を基本理念 としていて、 世界的には1982年の IUCN(国際自然保護連合)が「第3回世界国立公園会議」で議題としてとりあげた時が起源です。1980年代後半に世界各地に広まった)などにも多大の 影響を与えました。
<日本の初期からの倉渕クラインガルテン、管理人の畑もあります.>
日本では平成2年(1990)の市民農園整備促進法等により平成3年(1991)くらいか ら日本初期の倉渕村クラインガルテン(現在、群馬県高崎市倉渕町・園内の相間川温泉(株)が 委託管理)や平成4年(1992)フロイデン八千代(兵庫県)、平成6年(1994)坊主山クラインガルテン (現在、長野県松本市四賀地区)が農水省主導ででき、以来、 全国の自治体で主に宿泊施設付きの滞在型市民農園と定義され、 温泉施設やスポーツ施設を併設されるところも 多く、自然ふれあい運動の拠点になっています。 現在、公立主体で私立を含め全国で100ヶ所以上設置されています。 ちなみにグリーンツーリズム(1970年代に欧州で はじまった「常住地域から離れた農村地域(都市化された海浜とスキーリゾートを除く)での余暇活動を追及する人々の現象」)も 同年から農水省主導で、2008年頃にはエコツーリズムが環境省主導で展開はじめています。 家族の原点のつながりや、 子ども孫達への豊かな自然教育の場や、自然との共生、老後の生き甲斐等を担う、大きな役割を果たしています。
<非営利>クラインガルテン運動グループ(NPOオズ及び支援機構を筆頭に東京港 区、東京新宿、東京奥多摩、東京北、東京中央等)及びGN<非営利>グリーンネットワーク・グループ (NPO及びジャパンを筆頭に東京港、東京新宿、東京奥多摩、東京北、東京中央等)の発祥経緯は昭和 36年頃ワンダーフォーゲル( 元々ドイツに始まった野外活動であり、「渡り鳥」を意味する言葉でもあります。)その活動の有志が各地の山村の住民たちと村おこし運動を開始し、その後、 全国各地の任意の村おこし団体の参加していた 全国村おこし団体連絡協議会の有志達と活動が発展していきました。昭和30年代後半からの村おこし、地域交流、地域活性化活動、自然回帰運動、自然体験活 動の村おこし連絡団体の有志が、 昭和30年代後半にドイツでクラインガルテンを体験、 学習し、産業革命の生活環境の悪化から子供たちを守り、遊び場を作り同時に生活のための安全な食物を意識した家庭農園が家族の絆を深めたりしつつ、 自然ふれあい運動が体系づけられたクラインガルテン運動の精神に魅了され,クラインガルテン運動を広めたシュレーバー医学博士の精神を伝承した研究会を作 り、 その後 昭和40年(1965)を<非営利>クラインガルテン運動支援機構及び<非営利>グリーンネットワークの発足年度としています。 その後、平成2年くらいから農水省が市民農園整備促進法によりクラインガルテンが、平成4年くらいから農水省がグリーンツーリズム (「緑豊かな農山漁村地域において,その 自然,文化,人々との交流を楽しむ滞在型の余 暇活動」)、環境省のエコツーリズムが発足しました。 それから日本でも本格的に自然ふれあい運動、地域活性化としての各自治体等のクラインガルテン設置が始まりました。 各地の自然ふれあい活動の活動支援団体として非営利グリーンネットワーク・グループ、 非営利クラインガルテン運動支援機構はクラインガルテン運動の推進をしています。 滞在型市民農園運動だけでなく、グリーンツーリズム、エコツーリズムや各地の自然体験運動又農山漁村年での素朴な国際交流をいろいろな形で応援していま す。